この冬、上演される舞台『忠臣蔵』で吉良上野介を演じる高橋克典さん。いわゆる“悪役”として描かれることの多い吉良をどう捉え、どう演じるのか、一筋縄ではいかない人物像は高橋さんの役者魂に火をつけたようだ。そして、『サラリーマン金太郎』(TBS系)や『特命係長 只野仁』(テレビ朝日系)など長く愛される作品との出会い、そこに秘めた思い。さらに「人生で最も大きな変化だったかもしれない」と語る「CHANGE」の瞬間も語ってくださった。【第1回/全3回】
12月に上演される舞台『忠臣蔵』で吉良上野介を演じる高橋克典さん。製作発表会見では「吉良のオファーに対して、しばらく考えた」と話していたが、そこにはどのようは思いがあったのだろうか。
「やっぱりやるんだったら(大石)内蔵助かなと思っていたんです。まさかこっち(吉良)が来るとは思わなかったので、気持ちの中のずれを修正するといいますか、少し時間をいただいて自分の様子を伺うといいますか、面白がってできるか、考えようという感じがあったんです。ただ、調べるほどに面白いぞ、と。魅力的な役だと思えてきたんですよね」
『忠臣蔵』における“敵(かたき)役”、憎しみの対象として描かれる吉良上野介。演じるうえでの面白さをどういったところに感じているのだろうか。