「パンチングマシーンを思いっきり殴るのか、お酒を飲んで愚痴るのか。僕は、どれをやったとしても浮かばれない」
「そうした感覚や感情を、人によっては、才能とか、運命というかもしれないけど、僕は憑いて離れない“呪い”みたいに感じます。だけど、嫌なことがあったらやっぱり曲を書きたくなるし、ライブがあるから救われるんですよ。
今日はこうして穏やかにおしゃべりを楽しめるから幸せですけど、生きてたら悔しいこともあるじゃないですか。そうした日に、皆さんはどうしているんだろうなって思うんです。パンチングマシーンを思いっきり殴るのか、お酒を飲んで愚痴るのか。僕は、そのどれをやったとしても浮かばれない。ライブでようやく、自分というものが自分たらしめられるというか、ちょっとは人の役に立てたかな、誰かの喜びを生み出すことができたかなって思えるんです。
デビュー前に路上で歌っていたときは、誰かの役に立てると信じていたというほうが強いでしょうね。クレームを言われることも多かったですから」
高橋さんの音楽への片思いエピソードは、ここからがすさまじい。