「同じMというだけでそこに入るのが申し訳ない」

 同じく時代を彩った宮沢りえさん、牧瀬里穂さんとともにそのイニシャルをとり「3M」と呼ばれたこともあったが、ご本人はどう捉えていたのだろう。

「私の中では、宮沢りえさんも牧瀬里穂さんもテレビで観ていた人で、先輩であり、同じMというだけでそこに入るのが申し訳ないような感じでした。“なんでこんなに年代のちがう3人を一括りにするんだろう”と(笑)。3人とも『とんねるずのみなさんのおかげです(以下、おかげです)』(フジテレビ系)に出ていたので、そういうところで一括りにされたのかな?」

ーー『おかげです』というと、コントもやっていらっしゃったということですよね。

「そうですね。いきなり“はい! バラエティでコントします”という感じで。歌手デビューもドラマ主演も、いきなり”はい! やります!”っていう感じでした。急すぎて戸惑いもあり、毎回“これはさすがにムリだよ〜!”と思いながらやっていました。我ながらよくやったよ! という感じです(笑)」

 初主演作は、10代をターゲットに新たな試みとして立ち上がった、ボクたちのドラマシリーズ第一弾『放課後』(92年・フジテレビ系)だった。もうひとりの主演であるいしだ壱成さんと雷をきっかけに入れ替わり、観月さんはスカート姿で男子高生を演じ、いしださんの女子高生演技が話題となり“フェミ男”という存在がトレンドとなった。

「あのときのドラマって、キラキラしてましたよねえ。当時は良くも悪くも昭和の時代のドラマの作り方がまだ残っていて、そんな中で『放課後』など私がやっていたドラマは、演出や内容面でちょっと画期的だったんです。テレビ局側は反対するような作品というか。企画段階では反対されるけど、意外と1話を放送したら視聴率取っちゃって、局の人たちが“こういうものが世の中に受け入れられるのか”と気づく、という感じでした」

ーー昭和からの転換期だったのですね。

「そうだったのかもしれませんね。思い切ってやった企画が評価されるような時代でした。あとは、衣装にこだわっていただいたように思います。とてもかわいらしいお洋服をドラマの中でも着せていただきました」

ーー主演の『じゃじゃ馬ならし』(93年・フジテレビ系)で観月さん演じる女子高生が部活として所属していたラクロスが「おしゃれなスポーツ」として流行りましたよね。

「そうそう! ラクロスが認知されてラクロス部に入る女の子が増えたんですよね。あとあのときコンバースを履いていたんですけど、コンバースも流行ったんです。ドラマから流行が生まれる時代でしたね」

 以降も長らく主演作が続き、一点の曇りもない人気者として芸能界を歩んでいた観月さんだったが、「1作品やるたびに、“ああもう、これでやめる。これでやめる!”と思っていた」と当時の胸の内を明かすのだった。

作品情報

▪︎キャスト
ウィリー・ウォンカ:堂本光一
バケット夫人:観月ありさ 
グループ夫人:鈴木ほのか
ボーレガード氏:芋洗坂係長
ソルト氏:岸 祐二
ティービー夫人:彩吹真央 
ジョーじいちゃん:小堺一機

▪︎クリエイティブ
脚本:デイヴィッド・グレイグ
音楽:マーク・シェイマン
歌詞:スコット・ウィットマン/マーク・シェイマン
原作:ロアルド・ダール
映画版楽曲:レスリー・ブリカッス/アンソニー・ニューリー
日本版翻訳・演出:ウォーリー木下
訳詞:森 雪之丞
振付:YOSHIE/松田尚子
アートディレクション:増田セバスチャン

製作:東宝

▪︎公式サイト
https://www.tohostage.com/cacf/