1990年代、雑誌『メンズクラブ』の専属モデルとしてキャリアをスタートし、正統派のイケメン俳優として活躍していた沢村一樹。しかし、30代で自身の殻を破るべく、バラエティ番組でまさかの“自分をさらけ出す”決断を下し、お茶の間の大人気に。幅広い役柄を演じ、ドラマ、映画、CMと多方面で第一線を走り続ける彼のTHE CHANGEとは――。【第2回/全2回】
いま僕は、連続ドラマでチーフ監督をやらせていただいてます。現在放送中の、公認不倫を題材にしたラブサスペンスドラマ『水曜日、私の夫に抱かれてください』 (テレ東系)です。
以前に『パシュっとな!』(2010年・WOWOW)で監督をやらせてもらったことはあるんですが、このときはショートドラマ、今回は連ドラです。僕は監督とかスタッフ側の仕事にも興味を持っていて、機会があれば……と思っていたのですが、今回ご縁があってプロデューサーの方からお声がけいただいて。
撮影に入る前には、映画『クレイマー、クレイマー』と『ゴッドファーザー』の1と2、『ノーカントリー』を何度も見返しました。作品の毛色は違うけど、これらの作品に共通しているのは、少ないカット割りで面白く作っているという点。僕自身、あまりカット割りをしたくなかったので、そこを勉強するために見返したんです。
撮影が始まるまで、スタッフの皆さんとどの程度スムーズに連携できるかは未知数です。まるで、実際に走らせてみるまで乗り心地が分からない車のように。だからこそ、初期の段階では、その見えない部分に対する一種の緊張感がありました。
監督というのは、現場の責任者であって、みんなを束ねなきゃいけないという人もいると思いますが、僕の場合は逆です。役者の中には自由に演じさせてくれという人もいますから、そういう意味では僕は束ねないほうかもしれないと思っています。方向性を決めてディレクションすればいいという考えです。お願いするときには、理由をちゃんと説明してから、というところは気を付けていましたね。