15年間『会社四季報』(東洋経済新報社)全ページを読み込んでいるという分析力から、分かりやすい解説に定評があり、書籍が続々とヒットを飛ばしているトルコ出身のエコノミスト、エミン・ユルマズ氏。自身のXやYouTubeは常に高い閲覧数・再生数を誇り、経済系YouTubeチャンネルでの解説や連載も数多く行っている。今や“最も注目される文化人”の1人であるエミン氏に、日本社会の課題から経済の見通し、知られざる“好きなエンタメ”から転機=CHANGEまで、幅広く話を聞いた。【第5回/全6回】

エミン・ユルマズ 撮影/松野葉子

 1997年にトルコから来日し、来年には丸30年を迎えるエミン氏。昨今、日本では外国人嫌悪(ゼノフォビア)が広がりを見せているが、トルコから来た身として、こうした風潮に何を感じるのだろうか。

エミン・ユルマズ(以下同):「最近、インバウンド(訪日外国人)の増加に伴い『外国人がゴミをポイ捨てする』『地べたに座り込んでいる』などとニュースになりますよね。しかし、街中をよく見てみてください……日本には圧倒的にゴミ箱が足りないし、ちょっと休憩できるようなベンチも全然ありません。
 環境が整備されていないことも一因なのに、すぐに“外国人=マナーが悪いから規制せよ”という極端な議論になってしまう。そもそも、日本には昔から『ジベタリアン』という言葉があって、日本人もそれぐらいやっています。
 若いバックパッカーが駅の近くで座って休憩しているくらい、大目に見てあげればいいじゃないですか。私もヨーロッパで、道端や駅で寝ている若者を山ほど見てきましたよ。若いんだからそれくらい普通ですし、社会の余裕がなくなっていくのは非常に悪い方向です」