「気力も失われてしまうことも時にはありますが」市原隼人を支え続ける“希望の光”

 だから市原は演じるための身体をつくり、台本に書かれていないところまで想像し、表現する。

「常に思っているのは、求めていただける役者でいたいということ。そのためには、泥臭くいたい。僕はもともと人前に出るのも、しゃべるのも苦手ですし、毎日のように心をへし折られてばかりの人間です。やりたいことが全部できるなんて思ってもないですし、100パーセント分かり合えることは奇跡だと思っています。それがたとえ家族であっても。
 ですが、わかりたいと思う最初の1パーセントを持つことも、“誰かにこの思いを伝えたい”という最初の1パーセントを持とうと思うことも大事にして、コツコツ積み上げていく。そんな気持ちもなくなってしまうほど、気力も失われてしまうことも時にはありますが、ただ、その先に、いつか、やりたいことができるかもしれないですし、なりたい自分……代わりがいない役者になれるかもしれない、という希望を持ち続けています、僕は」