堂本光一主演『銀狼怪奇ファイル』の思い出
同じく‘96年には、連続ドラマ『銀狼怪奇ファイル〜二つの頭脳を持つ少年〜』(日本テレビ系)、『将太の寿司』(フジテレビ系)、『協奏曲』(TBS系)、金曜エンタテイメント『テロリストのパラソル』(フジテレビ系)と、話題作に次々と出演。『元気をあげる』と『銀狼』に関しては同クールの作品であり、多忙な新人時代だった。
「デビュー作の『元気をあげる』がクランクアップしてすぐに『銀狼』のクラインクインだったんですけど、NHKと日テレでは収録の進め方から何から、いろんなことが違っていて大混乱。まだリハーサルなのに本番だと思い込んで、『え、いまの本番じゃなかったんですか!?』なんて、もう無茶苦茶でした」
「失敗はたくさんしましたが、同年代が多く、楽しかった記憶があります。すごく覚えているのが、もう高校を卒業しているのに、また制服を着られて嬉しかったこと! しかも、かわいいデザインの制服だったんです」
まだ右も左も分からない中で出た同作は、今年で30周年。昨年には、『銀狼』がご縁の嬉しい再会があったという。
「『銀狼』のときの助監督さんで、間違えるわたしに丁寧にいろいろ教えてくださった羽住さんと、お仕事でご一緒できたんです!」
“羽住さん”とは、『海猿』シリーズや『MOZU』などを手がけた羽住英一郎監督。昨年秋に公開された監督映画『カラダ探し THE LAST NIGHT』に、木村は“謎の女”役で出演した。
「羽住監督からお声がけいただいて参加したのですが、懐かしい話に花が咲きました。当時のわたしのことを『おもしろい子が来たな、って思った』とおっしゃってました。あれから30年も経つなんて、びっくりしちゃいます」
この30年の間、俳優をやめたいと思った瞬間は? とたずねると、間髪入れずに、「ありません」という答えが返ってきた。
「デビュー作のときから今に至るまで、うまくできなくて悔やんだことは数え切れないですけど、俳優というのは、なんてやりがいのある尊いお仕事なんだろう……という思いはずっと変わらないですし、少しでも前に進みたいと思っています。だって、このお仕事に到達点は無いですから」
19歳で飛び込み、もっともっとやりたい——と、ひたすら走ってきた俳優という仕事。50歳になった今も、彼女は「もっともっと」と更なる上を目指している。
(つづく)
【作品情報】
映画『汝、星のごとく』
2026年10月9日(金)全国東宝系にて公開
出 演:横浜流星 広瀬すず
松村北斗 中村アン 濱田岳/尾野真千子 木村佳乃
石田ゆり子 長谷川博己
原 作:凪良ゆう『汝、星のごとく』(講談社文庫)
監 督:藤井道人 脚本:安達奈緒子
配給:東宝
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