死は、もうそんなにかけ離れたことじゃない

　漫画だけでなく、映画や音楽といったカルチャーに造詣が深い江口さんは、それらからいつも大きな刺激を受けてきたという。ＹＭＯは特に思い入れが深かった。２０２３年に入り、高橋幸宏さん（享年７０）が１月に、坂本龍一さん（享年７１）が３月に相次いでこの世を去った。江口さんは自身のインスタグラムで哀悼のメッセージを発信している。

※画像は江口寿史のインスタグラムアカウント『＠egutihisasi』より

「最近の出来事で言えば、あれはやっぱりショックでしたね。自分が思ってた以上に喪失感は大きかった。歳もそんなに違わないですし。ずっと好きで若い頃からその活動を見てきた人たちですから。そういう人が死ぬんですからね。自分にとっても死は、もうそんなにかけ離れたことじゃないから。命に限りがあるっていうのはね。
　僕の父親は７０歳で他界したんですけど、気づけば自分もその歳に近づいてきました。子どもも大きくなったし、今はもう自分のために２４時間を使わせて欲しいって感じなんです」