引っ越しをするときも、次に住む予定の家の間取りがテレビに

君島「そうですね……普通に、四六時中自宅前にカメラマンさんがいて、外出するときにはバイクが追いかけてきて、という感じでした。自宅前の撮影で、カメラマンが手を伸ばして撮るのは合法なんですって。でも、台に乗って撮ったら合法ではないらしいんですよ。あとは、カメラマンさんが私の体に触れたら違法。でも、一切触れなかったら、どんな形で撮ってもOK」

ーーそんな基準があるとは。そんな知識を得てしまうほどの状況だったんですね。コンプライアンスなんて言葉もない頃のお話ですもんね。

君島「そう。表参道の道の真ん中で突然“妊娠したって本当ですか!?”と、テレビカメラを向けられたこともありました。あと、私は主婦でしたから、近所の商店街でお買い物をして帰ると、翌週、週刊誌に買ったものが出ているんですよ。“ネギ1本、人参2本、ピーマン1袋”みたいに。それが、正しい情報なんです。

 なぜかというと、ついてきた記者さんに聞かれた八百屋さんが、全部話しちゃうから。引っ越しをするときも、次に住む予定の家の間取りがテレビに出ていました」

ーーそんなことまで出てしまう日々で、心が休まりませんよね。

君島「あとは、テレビであることないこと言われるんですけども、それを全部見て、“何時何分、どこのテレビ局の人が、こう言っていた”というのをメモして、弁護士さんにお伝えして、内容証明を出さなければいけないというノルマがありました。主人と主人の母、そして私の3人で、一緒に見てやっていましたね」

ーーノルマ!

君島「自分たちの身を守るためなので」