甲子園の決勝で棒球のストレートを投げるようなもの
長嶋「大事な時にストライクじゃない球を投げるような、勇気を持って技巧を凝らさない瞬間が必要だっていうような場面があるんですよ。僕、俳句をやっているんですが、年下に俳句を教える時に”ここはさ、『たま』が5週目で『まちあわせ』を歌ったときの感じで!”とか教えたことがあって」
石川「アハハハハハ!」
長嶋「常にみなぎった球を投げるんじゃなく、全力全開じゃない瞬間が必要っていうか…」
コナリ「しかもそれを最後に持っていくっていう」
長嶋「そうそうそう! 甲子園の決勝で棒球のようなストレートを投げられるか、みたいな勇気を感じたから!」
コナリ「うんうんうん!」
長嶋「違うかもしれないけど、照れのようなものも感じました。グランドイカ天キングみたいなのに、別にならなくてもいいんだよっていう」
石川「そうそうそう笑 なったらなったで大きいことだけど、別にどっちでもいいんだよっていう。その照れのようなものもいいんだ、かっこいいんだと思った」
長嶋「その時の対戦相手がグラムロックのすごいバンドなんですよね」
石川「そうそう、『マルコシアス・バンプ』ね」
コナリ(持参した『イカ天年鑑〈平成元年編〉』を出しながら)「この方たちですよね」
石川「そうです、そうです」
コナリ「おしゃれですよね」
長嶋「わ~、なんか良い本持ってますね!」
コナリ「はい、後で飲みながらみんなで見ましょう。すごいいい本でした~!」
長嶋「僕はイカ天バンドでは『人間椅子』も好きで」
石川「あ、『人間椅子』いいですね」
長嶋「『人間椅子』も愚直にやってきて、今世界で大人気ですよね」
石川「そう、海外でもね」
長嶋「僕の好きな人は、売れる売れないは関係なく、ずっとひょうひょうと続けてるんですよね」
石川「気合が入りすぎると、短いスパンになっちゃうんだよね」