『さよなら人類』で60万枚の大ヒット、伝説のバンド『たま』のパーカッションとして知られる石川浩司。02年に『猛スピードで母は』で芥川賞を受賞、07年に『夕子ちゃんの近道』で大江健三郎賞を受賞した小説家・長嶋有。黒木華主演でドラマ化され、累計500万部突破の大ヒット作『凪のお暇』作者である漫画家・コナリミサト。豪華すぎる面々が語りあう「人生を楽しく生きるための特効薬」と、3人の『THE CHANGE』とはーー。【第5回/全7回】

石川浩司 撮影/有坂政晴

石川浩司さんが『ビートルズ』を語る! 場所を居酒屋へ移して3人の距離はもっと縮まります。

喫茶店で話しはじめて2時間が経とうとしています。「漫画家で『まんが道』を読んでないって、バンドマンが『ビートルズ』を聞いてないってことなのかな?」という会話から、自然な流れで『ビートルズ』の話題に。

長嶋「石川さんはアングラな音楽が好きなのはもちろん分かるんですが、『ビートルズ』の話も出てくるし、普通のポップな洋楽とかは…」

石川「うん、聴いてましたよ」

長嶋「『ローリング・ストーンズ』も好きだったんですか?」

石川「90年代に『ストーンズ』を東京ドームに観に行ったんですよ。小学館で仕事をしたらチケット取ってくれたんですよね」

コナリ「当時の『少年サンデー』の表紙に『たま』のみなさん出られてますよね」

石川「でも、『ストーンズ』は今の方が好きかも。昔も聴いてはいたけど、ハマるまではいかなかった」

長嶋「一番大きいのは『ビートルズ』ですか?」

石川「そうですね。中学のときに最初に音楽をちゃんと聴き始めたのは『ビートルズ』。特に『ビートルズ』の後期ってビッグネームなのにメチャクチャなこととか、実験的なこともいっぱいやってて、それがすごく面白かったです」

長嶋「そうか、アングラっていうか、すぐにはわからない面白さは石川さんの活動に通じてるんですね。『ビートルズ』のようにメジャーで世界的にポップなシンボルでも変なことやってますもんね」

石川「そうそうそう、やってる」