思い切りのいい発言と、とにかく明るい笑い声で、ラジオリスナーから圧倒的な支持を得ている外山惠理アナウンサー(48)。外山さんの番組には、いつも春の陽射しのような温かさが満ちあふれている。しかし、その温かさは数々の壮絶な「CHANGE」を経たからこそ、生まれたものだった。【第4回/全5回】

TBS・外山惠理アナウンサー 撮影/三浦龍司

「ご愁傷さま」と言われて

 2000年、テレビの仕事から離れた外山惠理アナウンサー(48)は、永六輔さんがパーソナリティを務める『土曜ワイドラジオTOKYO 永六輔その新世界』のアシスタントに起用される。自らラジオ屋を自称し、長くTBSラジオの顔として活躍していた永さんのパートナーとなることには、さまざまな声があがった。

外山「始まるときに、永さんがTBSのエレベーターの中で“今度、外山とやるそうで、ご愁傷様です”って、言われたんですって。“君は人からそんなことを言われるほどなのか”って、永さんに聞かれました」

 番組が始まってからも、つたないアシスタントぶりにクレームのハガキが殺到したという。

外山「来るハガキの9割がクレームでしたね。こんなに私は嫌われているんだって、20歳過ぎてこんなに嫌われるって現実を見るのはすごいことでしたね。スタッフから“ほとんど外山さんの悪口ですけど、読みますか?”って言われたんですよ。“えーっ”と思いましたけど、読みました。傷つきましたし、複雑な思いになりましたけど」

 番組が始まる前にも、リスナーから私に関するハガキが来ていて、永六輔さんがちゃんと返事を書いてくださっていたので、私が書かなきゃダメなんだよなと。“不快な思いをさせて申し訳ありません”って、気合を入れて、ハガキをくれたリスナーに返事を書きました」