スポーツ選手かと見紛う様な体躯と爽やかな笑顔が印象的な俳優・鈴木伸之さん。しかし、これまで彼が演じてきたのは印象とは真逆なクズ役も多く、それは過去のインタビューで本人も認めている。最近は、CMでお笑い芸人とコミカルな掛け合い(しかも役は織田信長!)を見せたり、ドラマ『ファースト・ペンギン』では”お助けマン“的な若手漁師役を演じるなど別な側面も見せ始めている。そんな鈴木さんにとってのCHANGEは……。【第1回/全3回】
185センチの長身と広い肩幅。そして人懐っこい笑顔。スポーツ優良児を具現化したような鈴木さんの子供の頃は”野球少年“だった。
「父が大の野球好きだったんです。僕には年子の兄が二人いるのですが、父の影響もあってか兄たちが先に野球を始めていたので、それに倣う形で僕も始めたという感じです。だから家には野球好きな小学生の男子が3人いたんですよ。当時、地元の川崎に少年野球チームの連合のようなものがあって、それぞれのチームから一人か二人選ばれたんですけど、僕もその中に入ってたんです。あの頃は、肩はぶっちぎりで強かったんですよ。遠投で70メートルぐらいあったんじゃないかな。僕だけフェンスを越えて場外に行ったこともありました」
チームでは4番バッターを務めた。
「でも、ホームランをメチャメチャ打つというタイプではなかったんです。ただ、バントのサインが出るとビクっとして、これはミスできないなという気持ちになりましたね」