『天然コケッコー』のオーディションに合格

――岡田さんは10代半ばから活躍してきました。俳優として大きなチェンジを振り返るなら?

「それこそ俳優になったのもひょんなことからなので、そこから大きなチェンジです」

――夏帆さんと共演した映画『天然コケッコー』(07)は、くらもちふさこさん原作コミックを山下敦弘監督が映画化したとてもステキな作品で、夏帆さんと岡田さんのまばゆさに心底やられました。

「当時、オーディションに向かった際に、会場までたどり着けなくて遅刻しちゃったんです。でも僕の演じた大沢くんという役が、ちょうど遅刻癖のある子で。“だからいいよ”と(笑)。1時間くらい遅刻してたんですけど、“なんで遅刻したんですか?”と聞かれて、“道がわからなくなってしまって、携帯もなくて地図見てもわからなくて……”と答えたのですが、オーディションに合格して映画の世界に出会うことができました」

――注目を浴びて、生活にチェンジもあったのでは?

「当時はスマホもなかったですし、自分の周りで、映画館で『天然コケッコー』を観たという人もなかなかいなかったので、そんなに評価をしてもらったという実感はあまりありませんでした」