5歳のころより芸能活動を続けてきた俳優・小林綾子さん。主人公の子ども時代を演じたNHK連続テレビ小説『おしん』での熱演は、いまでも日本だけでなく海外でも人の心を揺さぶり続けている。舞台でも映像でも、その世界にリアリティを持たせ、いつの間にか観客を引き込んでしまう稀有な存在感を放ち続ける小林さん。そんな小林さんのTHE CHANGEとは――。【第3回/全4回】

現在、石井ふく子さん演出による舞台『花嫁 ~娘からの花束~』に立っている小林さん。俳優として、誰もが認める実力を誇る小林さんだが、最初に“天才”と呼ばれたのはまだ小学生のころ。連続テレビ小説『おしん』での反響は、生活自体を変える大きさだった。
「振り返ると40年ちょっと経ったんですよね。いまの私があるのは『おしん』のおかげです。そしてそれは橋田寿賀子先生のすばらしい脚本があったから。ただ当時、小学生でしたし、あまりに周りの反響が大きくなってしまったことで、日常でもちょっと生活しづらいところは確かにありました」