――自宅だけでなく、当時、学校でも『おしん』を見ていた子どもたちは多かったかもしれません。小林さんは、近年では『なつぞら』にも出られていましたが、最近の朝ドラも好きでご覧になっているとInstagramで書かれています。『第33回橋田賞授賞式&橋田壽賀子先生ご生誕100年パーティー』に参加された際のことをアップしてたときにも、“毎日楽しみに見ていた『虎に翼』”が選ばれたと書かれてました。
「そうなんです。大好きで見ていました。『橋田壽賀子先生ご生誕100年パーティー』では、『おしん』でご一緒したみなさんとも、お会いすることができました。朝ドラはいまの『あんぱん』も、BSで再放送している『チョッちゃん』も見ていますよ。『チョッちゃん』には、『おしん』の演出の方もいらっしゃいますし」
――いまも朝ドラを楽しまれているんですね。
「だんだん年齢が上がって来て、よりドラマの役柄の気持ちに共感しています。“この人の気持ちは、本当はこういうことなんだろうな。それはつらいだろうな”とか。大人になって経験を積むことによって、いまさらに朝ドラを見ることが、いちファンとして純粋に楽しいですね」
穏やかな笑顔で語る小林さんがステキだ。
(つづく)
小林綾子(こばやし・あやこ)
1972年8月11日生まれ、東京都出身。5歳のころより芸能活動を開始し、1983年にNHK連続テレビ小説『おしん』の主人公の少女時代を演じて、一躍、国内のみならず、海外でも知られる存在となる。『おしん』は実に80カ国以上の海外で放送されている。ほか主な出演作に大河ドラマ『いのち』、ドラマ『剣客商売』シリーズ、『渡る世間は鬼ばかり』(第4シリーズ)、連続テレビ小説『なつぞら』、映画『お終活 熟春!人生、百年時代の過ごし方』など。最新出演舞台は向田邦子作、石井ふく子演出の『花嫁 〜娘からの花束〜』。同作には、2012年のドラマ版、2016年の舞台版に続き3度目の出演となる。
●作品情報
松竹創業百三十周年『花嫁 ~娘からの花束~』
作:向田邦子
演出:石井ふく子
出演:久本雅美、羽場裕一、小林綾子、丹羽貞仁、上脇結友、瀬戸摩純、石原舞子
製作:松竹株式会社
公式サイト: https://www.shochiku.co.jp/play/schedules/detail/mitsukoshi_2506/