なにわ男子・長尾謙杜演じる菊之助に「頭がいっぱいだった」

「人気の芝居小屋の目の前だけに、人の往来が多いという設定だったので、テストのときは歩く人たちを避けながら歩いたんですよ。そしたら源(孝志)監督が“避けないで、真っすぐ、ガンガン人にぶつかりながら行ってくれる?”とおっしゃって、“ああ、なるほど、加瀬はそういう人なんですね!”と、彼のことが一気に理解できたんです」

 加瀬が話を聞く芝居小屋「森田座」の関係者は、立作者の篠田金治を演じる渡辺謙をはじめ、瀬戸康史、滝藤賢一、高橋和也、正名僕蔵と、実力派俳優が名を連ねる。そして、17歳にして仇討ちを果たしたという美しき若侍、伊納菊之助を演じるのは、「なにわ男子」の長尾謙杜。主君殺しの罪人となって仇討ちされる男・作兵衛を、北村一輝が演じる。

「さきほども言ったように、ぼくは『森田座』が主役だと思っていますから、加瀬は一歩下がる感じで存在したいと考えていたんですけど、ぼくはデカいんですよね、背が。だから、ただ立っているだけでも絵的に目立っちゃう。極力目立たないよう、逆に動き回ったりしていました」

 加瀬は、田舎しか知らない心優しい少年の菊之助が、どのようにして江戸にたどり着き、父の仇を探し出し、大男である作兵衛を斬ることができたのかを探っていく。

「加瀬は頭の中が菊之助のことでいっぱいで、相手を判断するときも、菊之助の味方なのか、そうじゃないのかの二択。メシを食っていても、菊之助の話になるとビクッと止まる、みたいな(笑)。でも、それほど頭がいっぱいだった菊之助……長尾くんとは一緒のシーンがなくて、それだけがちょっと残念でしたね」

(つづく)

■作品情報
映画『木挽町のあだ討ち』
2月27日(金)全国公開
原作:永井紗耶子
『木挽町のあだ討ち』(新潮文庫刊)
監督・脚本:源孝志
出演:柄本佑
⻑尾謙杜、瀬戸康史、滝藤賢一
山口馬木也、愛希れいか、イモトアヤコ、冨家ノリマサ、野村周平
高橋和也、正名僕蔵、本田博太郎、石橋蓮司
沢口靖子、北村一輝
渡辺謙
主題歌:「人生は夢だらけ」椎名林檎(EMI Records / UNIVERSAL MUSIC)
(C)2026「木挽町のあだ討ち」製作委員会
(C)2023永井紗耶子/新潮社

(C)2026「木挽町のあだ討ち」製作委員会