端正な佇まいと圧倒的な歌唱力で、日本のミュージカル界をけん引し続けている“プリンス”が次に挑むのは、文豪・夏目漱石役! 表現者として軽やかにステップを踏み続ける井上芳雄のTHE CHANGEとは————【第1回/全5回】。
小学校5年生のときに、地元福岡市で観劇した劇団四季の『キャッツ』に感動してミュージカル俳優を志し、東京藝術大学在学中に、名作ミュージカル『エリザベート』の東宝版初演に向けて行われたオーディションに合格。ルドルフ皇太子役でデビューして以来25年間にわたって、ミュージカル界のプリンスとして第一線で活躍してきた。この華々しい経歴の持ち主こそ、井上芳雄だ。
「いきなりの大役でデビューさせてもらって、ミュージカル俳優としては、順調な滑り出しだったと思います。でも……デビューをしてから、自分には足りないものがたくさんあることに気づいて、しんどい思いをしました」
そのひとつが、演技だったという。