「自分にはこの物語を伝える使命があることに気づかされた」
決定的だったのは、2003年に出演した、蜷川幸雄の演出による『ハムレット』。井上はヒロイン・オフィーリアの兄・レアティーズを演じたが、厳しいことで知られる蜷川演出の洗礼を受けたという。
「もうね、毎日コテンパンでした(笑) 気持ちではどうにもならないことを思い知らされて、稽古場に行くのがつらくて、つらくて……。でも、この経験で、演技、お芝居に対する思いが変わったので、蜷川さんとの出会いは俳優としての転機でしたね」
2009年に出演した音楽劇『組曲虐殺』も、今の井上芳雄へ繋がる大きなTHE CHANGEだったと振り返る。井上ひさしが、井上芳雄に“当て書き”したこの作品で、彼は芝居というものに、もう1歩踏み込むことになる。
「それまでずっと、自分にはお芝居の才能がないと思っていたけど……いや、今でもあるかどうかわからないですけど……でも、お芝居が下手とか上手いとかよりも、自分にはこの物語を伝える使命があることに気づかされたんです」
『組曲虐殺』は井上ひさしの最後の戯曲となったが、12年の再演、19年の再々演でも、彼は小林多喜二役を演じた。井上ひさし氏への想いを胸に……。
- 作品情報
ミュージカル『アイ・ラブ・坊っちゃん』
演出:G2
出演:井上芳雄、三浦宏規、小林唯、彩みちる、松尾貴史、春風ひとみ、土居裕子 ほか
- 音楽座ミュージカルオリジナルプロダクション
総指揮:相川レイ子
演出:ワームホールプロジェクト
脚本:横山由和・ワームホールプロジェクト
作曲・編曲:船山基紀
製作著作:ヒューマンデザイン
【東京公演】
2026年5月1日(金)〜31日(日) 明治座
【北海道公演】
2026年6月7日(日)〜14日(日) 札幌文化芸術劇場hitaru
【大阪公演】
2026年6月22日(月)〜28日(日)SkyシアターMBS
- 公式サイト https://www.tohostage.com/botchan/index.html
