宝塚歌劇団の男役トップスターとして一時代を築き、退団後も圧倒的な歌唱力と存在感でミュージカル界の最前線を走り続ける望海風斗。2026年6月7日から始まる主演ミュージカル『神経衰弱ぎりぎりの女たち』では、久々のコメディにも挑む。

望海風斗 撮影/有坂政晴 スタイリング/加藤万紀子 ヘア&メイク/yuto

天海祐希に憧れ志した宝塚が大好きで、退団後のビジョンは何も考えていなかったという程の彼女がなぜ、いまの演劇界に欠かせないミュージカル俳優になれたのか。華麗なTHE CHANGEの裏に秘めてきた思いを聞いた。【第2回/全3回】

 いまやミュージカル界に不可欠な存在になった望海だが、宝塚を去った5年前には「その先は全く考えていなかった」と話す。

「やはり、退団はいちばんのチェンジでした。性別も変わりますし(笑)。子どもの頃の夢もかなって、その先は全く考えていなかったです。男役が好きで、トップになるまで絶対に辞めたくないと思って続けてきました。なったらなったで、やはりものすごく重責ある地位です」

望海風斗 撮影/有坂政晴 スタイリング/加藤万紀子 ヘア&メイク/yuto

「いつまでも続けられる役職ではないですし、(トップとして)一番輝いている時期に去るのが美しい引き際だと覚悟して、自分なりのゴールは決めていました。それと同時に、この居心地のいい世界を離れて外に出ることは、私にとってあまり向いていないかもしれないとも思っていました。退団後は、もっと違う形で表現を極めていくのもいいかなという考えもありました」