想定外だったプロデューサーのひと言「僕はハッとしたし、その通りだと思いました」

 だが、プロデューサーからは、期待したような言葉は返ってこなかった。

「当時のプロデューサーは、こう言いました。“行って歌ってあげることも、もちろんいいと思います。でも、いまだいすけおにいさんにやってほしいのは、一日も早く通常を取り戻すことです。テレビを通して、全国のおともだちに向けて、変わらない日常、いつもとおなじ『おかあさんといっしょ』を届けてあげたいんです"と。その言葉に僕はハッとしたし、その通りだと思いましたね」

 3~4歳の小さな子どもたちがスタジオに集まる『おかあさんといっしょ』は、約1か月の休止をはさんで、スタジオ収録は再開された。余震などが続くなか、収録にはかなり神経を使っただろうし、収録再開には大きな決断も必要だったろう。

「番組では、毎日ぼくたちは“みんな元気?"という言葉から始まるんです。その言葉を一日も早く、全国のおともだちに届けたいと思い、スタッフ一丸となって再開に向かっていこうと心を一つにしました。
 そのかいあって、『おかあさんといっしょ』は、かなり早く通常放送を再スタートしたんじゃないかと思います。プロデューサーからは、“必ず被災地に行って歌う機会をつくります"と約束をしてもらえたのも、励みになりました」