国からも功績が認められたが「“褒章が欲しい”と思ってやってきたわけじゃない」

 しかし、重役のプレッシャーは、麻実さんに俳優としての“意識の変化”をもたらした。

「演出家の植田紳爾先生(宝塚歌劇団の元演出家・理事長。現在は同歌劇団の特別顧問)が“頼むぞ……”と一言おっしゃって。その一言にすごく重みを感じ、そこからは“しっかりしないと”と思いました。
 おかげさまで新人公演も満席で終わり、それ以降は本当にお役に恵まれました。『ベルサイユのばら』は池田理代子先生の劇画のイメージから、『風と共に去りぬ』は(演じる)レット・バトラーを映画で徹底的に研究しました。ビデオをずっと見続けて、癖を取って、下地を作ってから稽古に入る。それに当時は二番手でしたから、衣装も自分の希望を入れてもらえました。宝塚って、歌舞伎とも違うし、日本の演劇とも違うんです」

麻実れい 撮影/三浦龍司

 こうして数々の作品に出演し、重ねた月日は56年。2006年に紫綬褒章、2020年に旭日小綬章を受章するなど“表現者”として国からも功績を認められているが、俳優人生で何を目標にしてきたのか──。

「ただ目の前の作品を、キャスト、演出家、スタッフと一緒に必死で作ってきただけですよ。お客様がせっかく足を運んでくださるんだから、いい思い出を届けたい……その積み重ねの結果として、褒章をいただけただけなんです。“褒章が欲しい”と思ってやってきたわけじゃないですから」

 謙虚な一方で、「やりたいことはいっぱいある」「“いつかやりたい”と思っていれば、人って頑張れるんじゃないかしら」とも語る麻実さん。数々の功績を残してなお前を向く姿が、まさに“レジェンド”たるゆえんなのだろう。

(つづく)

【公演名称】
TOKYO FM/BS11 presents 昭和100周年記念 昭和ゴールデンHITS 100 in Orchestra〜宝塚レジェンドスターたちが歌う昭和の名曲!〜
【開催日時】
2026年5月30日(土) 開場16:00開演17:00
【会場】
日本武道館(東京都千代田区北の丸公園2-3)

【出演】
<宝塚レジェンドスター>
麻実れい、剣幸、涼風真世、一路真輝、真琴つばさ、姿月あさと、湖月わたる、彩輝なお、凰稀かなめ、紅ゆずる

<レジェンドゲスト>
小柳ルミ子

<MC>
黒木瞳

<管弦楽>
ゴールデンHITSスペシャルオーケストラ

お問い合わせ:サンライズプロモーション 0570-00-3337 (平日12:00〜15:00)

【公式サイト】
https://showa.goldenhits.jp/
【公式X】
https://x.com/GoldenHitsJP
【主催】
TOKYO FM/BS11/プロデュースNOTE