「あ、そういうことなんだ!」
ドラマ、映画、舞台、たくさんの作品に出させてもらいましたが、中でも一番の刺激になったのが『遊園地再生』(1990年)という舞台です。このとき、脚本も書かれた宮沢章夫さんが演出も務められたんですが、稽古のときに「このセリフ言ってみて」と言われてやったら全然ダメだったんです。別の人が代わりにやったら「そうそう、そういう感じ」 って。それが自分の中では腑に落ちた。それを見て「あ、そういうことなんだ!」って思えた瞬間、わずか3秒でしたね。芝居は、「いいね」とか「上手ね」とか「面白いね」って言われることを探すことが良くないんだって。つまり、芝居を一生懸命やることが芝居にとっては良くないことじゃないかって気付かされたんです。だからと言って、適当にやれってことではないんですけどね、もちろん。そういう意味では、嫌な役を演じて好かれている人は、役者としては中途半端なんじゃないかって思ったりもしてるんです。
吹越満(ふきこし・みつる)
1965年2月17日生まれ。青森県出身。A型。T168。近年の主な出演作に、『Winny』(2023)、『リボルバー・リリー』(2023)、『Love Will Tear Us Apart』(2023)、『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』(2024)、『フロントライン』(2025)、『アフター・ザ・クエイク』(2025)、『未来』(2026)、ドラマでは「9係」&「特捜9」全シリーズ(2006~2025)、「キンパとおにぎり~恋する二人は似ていてちがう~」(2026)、「東京P.D.」(2026)、6月28日から放送の「勿忘草の咲く町で~安曇野診療記~」などがある。6月12日公開の主演映画『鍵』、6月27日公開映画『バナ穴BANA_ANA』の上映を控える。
映画『鍵』
余命半年の宣告を受けた、工務店を営む剣持(吹越)は、年の離れた妻・郁子(菅野恵)を案じ、部下の木村(小出恵介)と郁子を浮気させようと画策するが……。谷崎潤一郎原作の同名小説を令和の現代に大胆にアレンジした官能問題作。
監督:いまおかしんじ 脚本:いまおかしんじ/松本稔
出演:吹越 満 菅野 恵 小出恵介 丸純子 那波隆史 佐倉 萌 新藤まなみ 釜國まひろ 治田 敦
6月12日(金)より東京・シネマート新宿ほか全国順次公開
配給:ムービー・アクト・プロジェクト
(c)2026「鍵」製作委員会