宝塚歌劇団雪組トップスターとして一時代を築き、退団後もミュージカルやコンサート、映像作品で第一線を走り続ける一路真輝さん。長年にわたり舞台に立ち続ける原動力とは何か。そして人生を大きく変えた“THE CHANGE”とは――。じっくり話を聞いた【第1回/全2回】

一路真輝 撮影/松島豊

 昭和100周年を記念し、昭和・平成の名曲を宝塚歌劇団レジェンドスターが歌うメモリアルコンサート『TOKYO FM/BS11 presents 昭和100周年記念 昭和ゴールデンHITS 100 in Orchestra ~宝塚レジェンドスターたちが歌う昭和の名曲!~』が5月30日に開催され、大盛況で幕を閉じた。宝塚歌劇団OGたちが集うコンサートは、ファンにとって特別な機会だ。

「今回のコンサートはフルオーケストラの演奏で歌わせていただくので、その世界観や空気感は、本当に貴重な時間になると思います」

 今回、一路さんが歌った『糸』(中島みゆき)、『川の流れのように』(美空ひばり)などは、昭和歌謡を代表する名曲たち。どのような気持ちで歌ったのだろうか。

「自分のコンサートでも歌ったことがあるのですが、どれも歌詞を大事に歌いたい作品です。『糸』はいろんな解釈ができる曲だと思うんですけど、私にとっては人生の出会いを歌っている曲なのです。歌うたびにたくさんの人の顔が浮かんできますし、本当に大好きな歌ですね。『川の流れのように』は、やっぱり美空ひばりさんの存在が大きすぎて……自分のライブで歌う時も勇気がいりました。
 でもその壁を越えて歌うことができたのは、本当に歌詞が素敵なんですよね。60年以上生きていると(笑)、言葉の一つひとつが全部刺さるんです。しかも今の私は、美空さんが亡くなられた年齢よりも長く生きているんです。『川の流れのように』を歌われた頃の美空さんは50代だったと思うんですけど、そのことを考えるといろんな思いが重なってしまって……。だから今、この歌を歌えることが本当に幸せだなと思っています」