コンサートで披露したテレサ・テンの名曲への思い出「作品に出演したことも」
──今回、テレサ・テンの名曲『時の流れに身をまかせ』を披露しましたが、楽曲にはどんな思いが?
「候補曲がいくつかある中から決まりました。仲の良かった友人がテレサ・テンさんのファンで、カセットテープでよく聴いていましたし、過去にはテレサ・テンさんの人生を描いた音楽劇『何日君再来(いつの日君帰る)』という作品に出演したこともあったんです。歌を通じて、当時の記憶もよみがえってきました」
──先輩たちもご自身も、宝塚で様々な経験や時間を積み重ねてきました。輝き続ける先輩たちの背中を見て、何を感じましたか?
「今回の公演は、お客様が本当にあたたかかったんです。お客様の反応一つ一つが伝わってきました。とても幸せな時間で感謝しています。そして、宝塚の団結力のすごさも実感しました。今回の公演は、準備期間が限られていてリハーサル時間も短かった。それでも自然に役割分担が生まれて、みんなで作っていくという感じです。その中で大きかったのが“気配り”。先輩・後輩という立場を越えて支え合い、困った時には自然と手を差し伸べてくださるんですよね。それが宝塚らしさではないかなと思います」
絆の強さでも類を見ない宝塚歌劇団だが、彩輝さんが「一番近しい先輩」と語るのが、元月組トップスターの天海祐希さんだ。
「天海さんは家族のように、何でも話せる存在です。舞台のことでも感想や役作りについて率直な意見を伝えてくださいます。私の癖もよくご存知なので、その上でアドバイスをくださって。表現の仕方についても『私はこう思うんだよね』という形でヒントをくださいます」
こうした先輩たちの言葉を受け取りながら、彩輝さんは自身の表現を磨き続けているという。 コンサートの舞台裏で彩輝なおさんが見たもの……それは華やかなステージだけではなく、先輩から後輩へ受け継がれる思いやりと絆だった。
(つづく)