「歪み」は失われた30年の要因のひとつ「自然の摂理に反しています」
「これはリーマン・ショック以降、世界中が景気後退を過度に恐れ、あらゆる手段で無理に景気を支えようとしてきたツケです。
しかし本来、景気にはサイクルがあります。景気の良し悪しは自然界における山火事のようなもので、起きてほしくないけど自然に起こるし、それによって今度は新しい種や生命が生まれる。今は木々を無理に大きくしすぎて、地面に光が届かないような状態になっています。
景気も同じで、こうやってサイクルを持たせることで、悪くなった時は非効率な企業やビジネスモデルが自然と淘汰されます。そこに生まれたスペースに、新たな起業家やビジネスが参入できるようになるのです。これを政府が全力で延命・阻止しようとすることは、自然の摂理に反しています」
バブル崩壊以降、経済成長が止まった日本は「失われた30年」と言われるが、その要因の一つも「歪み」にあるとエミン氏は指摘する。
「日本はこの30年間、いわゆる“ゾンビ企業”の延命措置をずっと続けているんですよ。例えるなら、“短期的な強い痛み”を受け入れず、長期的にグズグズとしている。病院で注射を打つのが怖いからと病気を我慢し続ければ、2日で治るものが2~ 3週間もだらだらと体調不良が続くことになります。今の日本は、まさにその“だらだらと長引く不調”の状態にあるのです」
「失われた30年」について、エミン氏はさらに鋭い分析をしてくれた。次回はその中身に迫っていく。
(つづく)