デビュー後、その透明感あふれる魅力から“岡山の奇跡”と評された俳優・桜井日奈子さん。CM出演を機に芸能界でのキャリアをスタートさせ、今年は俳優としての活動がちょうど10周年を迎えた。今春放送されたドラマ『余命3ヶ月のサレ夫』(テレビ朝日系)で見せた徹底した悪女ぶりも大きな話題を呼び、デビュー当時の美少女というイメージから確かな変身を遂げている。そんな桜井さんにとっての「CHANGE」に迫る──。【第2回/全3回】
桜井日奈子さん演じる余命数日の美帆と、新米死神・サクマが織りなすヒューマン・ファンタジー映画『死神バーバー』。メガホンを取ったのは、『れいこいるか』(2020年)でその年の映画芸術ベスト10において第1位を獲得したいまおかしんじ監督だ。顔合わせの際、桜井さんは監督から「どんな風に演じたって、僕が作品にするから大丈夫」と言葉をかけられたという。
「いまおか監督の演出って、すごくポップなんですよ。一見、何の脈絡も無いような“動き”を演出で付けるんです。最初は、どう処理していいか正直分からなくて。この動きをしたらキャラクターの整合性が崩れるんじゃないかと思う事もありました。たとえば、本編で美帆が金槌を道具箱から取り出すシーンで『某ネコ型ロボットみたいな声を出して』と言われて(笑)。その通りに演じつつも『絶対に本編では使われないだろうな』と思っていたら、まさかのバッチリ使われていて(笑)。仕上がった作品を観たら、監督のそうした演出から生まれたお芝居が、作品のポップな世界観をより強めるスパイスになっているんだと気づかされました」