「父のすごさに初めて気づいた」選手から裏方へ…小学6年生で芽生えた“サポートするかっこよさ”
「何かに打ち込むことが小さい頃から好きで、ハマるとなんでも頑張れるタイプだったんです。野球はルールも複雑ですし、チームスポーツなので個々の能力が飛び抜けてよくても、みんなが協力し合わないと、勝利にたどりつくことはできません。ひと言で言うと、すごく難しい。自分がやって、初めて『父はすごいことをやっていたんだな』と気づきました。それが野球の魅力だと思いますし、スポーツ少年団にいた頃も、高校時代もその思いは変わりませんでした」
小学2年生から野球を始めたよつはさん。しかし、6年生のときには、早くも裏方の存在を意識し始める。
「スポーツ少年団で6年生になったとき、キャプテンをやらせていただいたんです。私の代は6年生が4人だけで、下の学年のほうが多くて。最上級生が下の子たちをどうまとめるかとか、小学生なりにいろいろ考えて、視野が広くなりました。
その中で、すごく目につくようになったのが、お母さんたちの存在でした。
小学生のチームだと、飲み物を作ったりとか、高校野球でマネージャーがやるようなグラウンド外のことをお母さんたちが負担しています。試合に出て活躍する選手ももちろんかっこいいんですけど、選手が頑張れるようにサポートすることで勝利に携わるのも、すごくかっこいいなと感じるようになったんです」
ほかにも、キャプテン経験の中では、コーチングに関する意識も芽生えていった。
「6年生で最後の大会が終わったとき、チームに入りたての1年生や2年生の面倒を見るようにコーチから頼まれたんです。みんな野球を始めたてでわちゃわちゃしていて、ちょっと目を離したら、どこかに駆けていってしまうような状態で。
でも、そこで自分が教えたりアドバイスすると、すぐにできるようになるんです。吸収するスピードがとんでもなくて、自分が努力して成長するのもうれしいんですけど、支えていた子が成果を出したりするほうが自分はうれしいんだなと感じ、サポートする立場に回ろうと考え始めたんです」
小学6年生にして芽生えた裏方の意識。それが後に、仙台育英高校野球部初の女子部員となるきっかけにもなっていたのだ。
(つづく)