タレントのスザンヌほど波瀾万丈な人も珍しい。2007年に突如として“おバカタレント”でブレイクした後に、結婚・出産・離婚を経て故郷・熊本でリスタート。30代で学業に再チャレンジすれば、経営者として自立し故郷の復興にも力を注いでいる。どんな局面でもめげずに人生を切り拓いてきた彼女に、これまでの歩みとTHE CHANGEを聞いた。【第1回/全4回】

スザンヌ 写真/事務所提供

 熊本からリモート取材に応じてくれたスザンヌさんは、昔からの明るいイメージのままだ。昨年からは熊本市・河内町で旅館『KAWACHI BASE -龍栄荘-』を営んでいるが、平穏な日々を直撃したのが7月28日に発生した熊本地震だ。10年前にも震災に見舞われた熊本が、またも最大震度7の大地震に襲われた。

 被災当時の状況について、スザンヌは生々しく克明に振り返る。

「直前まで自宅でリモートの打ち合わせをしていて、部活に行っていた息子も帰ってきた頃でした。そろそろ夜ご飯を作ろうかなと思って席を立った瞬間に、グラグラッと突き上げるような揺れが来ました。子どもは着替えてパンツ一丁だったので、とりあえず“ズボン履きなさい!”って声をかけてソックスも履かせて、テーブルの下に隠れました。物がどんどん落ちていくのも目の当たりにして……」

──揺れが収まってからは、どんな状況でしたか。

「すぐにテレビをつけて、私の家がある熊本市内は震度5強だったのですが、震度6や7の場所もあると知りました。発生直後は、とにかく“大丈夫かな……”と思いながら過ごして、知人からもたくさん安否の連絡が来ました。これはもう断水するかも、と思ってお風呂に水を貯めて、トイレも使えないから10年前の地震の時に用意していた簡易トイレでしのぎました」