“山と街”、まったく違うふたつの場所で生活しながら、自由に生き、そして演じる、俳優・東出昌大の次のチャレンジは、シェイクスピアのハムレット。では、彼自身の“To be, or not to be”とは──?【第1回/全3回】

東出昌大 撮影/冨田望

 良くも悪くも、東出昌大の行動は注目を集め、発信する言葉は“一石を投じる”ことになりがちである。

「投じようなんて、全然思ってないんですけどね(笑)。しょっちゅう山に一緒に行っている79歳の猟師のおじいちゃんは“おまえは、ちゃんと普通だ”って言ってくれますし」

 身近な人からは「普通」と言われるのに、世間からの注目度は高い。その理由はどこにあると、自身は思っているのだろう。

「まぁ、ちょっと変ではありますよね。山に住んで、自分で獲ってきた鹿肉を、“うめぇ”って食ってるっていうのは。それが奇抜(きばつ)に見えるというのはしかたがないとは思います」

 だからこそ、都会で暮らす人間は東出の生き方をうらやましいと思い、時には反感を買うこともある。

「窮屈(きゅうくつ)さを感じながら生活している人から見ると、私がシンプルに“食えることが嬉しい”とか、“晴れたことがありがたい”とか言っているのが、“そんな生き方、アリなの?”と感じることは、あるのだと思いますよ」