「自分と似た骨格をしているな、という手触りは感じていますね」ハムレットに見る、東出昌大の面影
これから稽古が始まるとのことだが、演じるにあたって、ハムレットの中に自身と重なる部分は見つかっているのだろうか。
「自分と似た骨格をしているな、という手触りは感じていますね。私も含めて、人は自分の人生の意味を考えるし、自分は特別な人間なんじゃないかという奢りみたいなものを内包しながら、“どっちの道を進もうか?”と、迷い続けている生き物です。『ハムレット』という作品が、現代であっても心の琴線に触れるのは、誰もが心の中にハムレットに近しい、シンパシーを感じる部分があるからだと思うんですね」
だからこそ、シェイクスピアの作品は何百年もの間、繰り返し上演され続けている。
「そんなことに気づけるのは、私が年齢を重ねたからかもしれません。ハムレットのように懊悩していた思春期はもちろん、20代の若造だったらわからなかっただろうな、と思うことがたくさんあります」
38歳のいま、思うことは──。
「この作品に入る前に、プロデューサーや演出の首藤(康之)さんと話したんです。目の前に分かれ道があったとして、片方は誰かが整備してくれた歩きやすい道、もう片方は岩石やイバラだらけで、誰も通ったことがない困難な道。ものづくりをする人間として、どちらの道を進む人生がおもしろいだろう、と」