チャンネル登録者数160万人を超える推理系ユーチューバーにして、「ネット界の江戸川乱歩」とも呼ばれる作家・雨穴。2020年、YouTubeに「【不動産ミステリー】変な家」として公開した動画が驚異的な視聴回数を記録し、2021年に素性を一切明かさない覆面作家としてデビューした。『変な家』は今年3月に映画化され、空前の大ヒットを記録。そして『変な家』(飛鳥新社)の続編として2022年に上梓した自身初の書き下ろし長編小説『変な絵』(双葉社)も80万部を突破し、世界24か国で翻訳出版されるなど、その勢いはますます加速している。『変な絵』はコミカライズされ、10月23日には単行本第1巻が発売される。いま最も注目される人気作家、雨穴さんの人生における「THE CHANGE」とは――。

雨穴 写真/本人提供

 『変な絵』のコミカライズが発表されたのは2024年3月のこと。作画は『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-side D.H&B.A.T』(講談社刊)『生徒死導』(めちゃコミックオリジナル)の相羽紀行だ。このとき、雨穴さんは次のようなコメントを寄せている。

「前作『変な家』の経験を生かす勉強と研究を繰り返したうえで、編集者の厳しい指摘を受けながら万全の状態で臨んだ作品が第2作『変な絵』でした。『変な絵』は私の人生における最高傑作です。 そんな『変な絵』はコミカライズもされることになりました。連載開始前、どなたに漫画を描いていただこうか、出版社と何度も会議を重ねました。
 そして、これまで多くの素晴らしい漫画作品を世に出し、読みやすく、迫力のある画面構成がお得意な相羽紀行先生にお願いすることになりました。相羽先生の絵で作品の世界がよりリアルに広がったと思っております。内容に関してひとつ申し上げると、“ある嘘”が漫画の中に仕掛けられています」

 そして、10月23日のコミック発売を前に雨穴さんから新たなコメントが届いた。

「『変な絵』のコミカライズがついに書籍になります。
私はこの作品の中に、ホラー、ミステリー、冒険、人間ドラマなど、当時の自分が持てる限りのアイデアと情熱を詰め込みました。
 それが、相羽紀行先生の素晴らしい絵でよりダイナミックに再現していただきました。ぜひ、一度お手に取っていただけましたら幸いです」

 今回はコミックの発売を記念し、昨年9月に「THE CHANGE」で掲載して大反響を呼んだ雨穴さんのロングインタビューを再掲する。