大人気ドラマ『最後から二番目の恋』シリーズ(現在放送中のドラマは『続・続・最後から二番目の恋』・フジテレビ系)で、昭和の香りがする“長倉和平”を好演中の中井貴一が、舞台『先生の背中〜ある映画監督の幻影的回想録〜』で演じるのは、昭和の名監督・小津安二郎をモデルにした主人公。昭和・平成・令和を生きる俳優・中井貴一のTHE CHANGEとは──。【第2回/全4回】

舞台『先生の背中〜ある映画監督の幻影的回想録〜』は、昭和を代表する日本映画の名匠・小津安二郎をモデルにした、オリジナル作品。
主人公・小田昌二郎を演じるのは、何本もの小津作品に出演した昭和の大スター佐田啓二を父に持ち、“小津イズム”をDNAに深く刻む俳優、中井貴一だ。
「お話しをいただいたとき、いったんはお断りしました。僕にとって、小津先生の存在は大きすぎて、だからこそ演じることに戸惑いがあったからです。しかし、演出の行定勲さんの“人間としての小津安二郎を残しておきたい”という思いを聞き、お引き受けすることにいたしました」