「僕はずっと、“役者ってなんぼのもんじゃ”と思ってきた」言葉の真意は
スタッフにさまざまな年齢の人がいるのと同じように、役者部だって老若男女いるのは当たり前ということか。
「ベースに“役者ってなんぼのもんじゃ”というのがあるから、舞台の上に立ってしまうと年上も年下も関係ないんですね。みんな対等だと思っている。だから、昔から年上の大先輩とやっても萎縮するということはありませんでしたし、いまは後輩からもたくさん学んでいます」
現在は、年下と共演することが増えてきた。
「常に対等だと思っているし、すごいなと思うことも多いです。“こんな芝居、自分の引き出しの中にはない”と思ったら持ち帰って、家でやってみたりすることもあります」
ベテランと呼ばれるようになっても、若い世代から学ぼうとする中井貴一。だからこそ、わたしたちは彼の演技から目を離すことができない。
(つづく)
中井貴一(なかい・きいち)
1961年9月18日生まれ。東京都出身。1981年に映画『連合艦隊』で俳優デビューし、日本アカデミー賞・新人俳優賞を受賞。ドラマ『ふぞろいの林檎たち』シリーズ(TBS系)で人気を集め、数多くの映画、ドラマ、舞台で活躍。近年の主な出演作は、舞台『月とシネマ2023』、リーディングドラマ『終わった人』、ドラマ『ザ・トラベルナース』(テレ朝系)、『続・続・最後から二番目の恋』(フジテレビ系)、映画『大河への道』(2022)、『海の沈黙』(2024)などがあり、2025年8月15日公開の映画『雪風 YUKIKAZE』が控える。
ヘアメイク:藤井俊二
パルコ・プロデュース 2025『先生の背中〜ある映画監督の幻影的回想録〜』
【作】鈴木聡 【演出】行定勲
【出演】中井貴一/芳根京子 柚希礼音 土居志央梨 藤谷理子 久保酎吉 松永玲子 山中崇史 永島敬三 坂本慶介 長友郁真 長村航希 湯川ひな/升毅 キムラ緑子
【東京公演】6月8日(日)〜29日(日) PARCO劇場
【大阪公演】7月5日(土)〜7日(月) 森ノ宮ピロティホール
【福岡公演】7月11日(金)・12日(土) J:COM北九州芸術劇場 大ホール
【熊本公演】7月15日(火) 市民会館シアーズホーム 夢ホール
【愛知公演】7月19日(土)・20日(日) 東海芸術劇場 大ホール
公式サイト:https://stage.parco.jp/program/senseinosenaka/