日本人とスペイン人の違いを敏感に感じ取りながら、芝居に臨む
“沸騰寸前”という感覚は、スペインの女性たちの思いをそのまま身体で演じたいという思いゆえだ。
「感情の発散の仕方から、日本人とは全然違うなと感じます。私たちは、何かあったとき一回落ち込んだり、溜め込んだりして、嘆くほうにいくと思うんです。でも彼女たちは、電話を投げたりして、憤(いきどお)りを外に放出していきます。普段のお芝居だと“相手のセリフを聞く、立てる”という暗黙のルールがあって劇になっていきますが、この作品では予定調和をどんどん崩していきたいですね」
──そして上田さんは、望海さんの主演舞台『next to normal』の演出を手がけたり、他の作品でも何度か縁があります。上田さんへのイメージは?
「一豪さんが一番、この作品に出てきそうなキャラクターなんですよ(笑)。“ぎりぎり”な感じが、もう作品の世界感にぴったりというか。“こういう風に動いたらいいんじゃないか”と、実演してくださるんですが、どの役になりきっていても魅力的なんです。一豪さんに全部やってほしいかもって思うほどですね(笑)。そうやって演出家さんも、演じる私たちに近い目線でいてくれるから、安心してお芝居ができます」