音楽活動にも活きる海外生活「人類の音楽の原点を想像したくなる体験でした」

──時代の移り変わりを見てきて、感じることはなんでしょうか?

「機械に向かってばかりなのが苦手なせいでもありますが……便利な時代になっても、舞台を観に行ったり音楽を聴きに行ったり、そういったリアルな場がやはり好きです。人と直接お会いすることから生まれる変化は、必ずあると思います」

──姿月さんも、そういった“生のエンタメ”を大切にしてこられたと思います。改めてステージへの思いを教えてください。

「例えば1曲の長さが4分だったら、その4分間で1人の人生を生きるつもりで歌っています。10曲歌えば10人分。それに本来の性別を離れて、女性にも男性にもなりきることができます。演歌も歌いますし、自由な表現ができる場がステージです」

姿月あさと 撮影/松野葉子

 姿月さんのキャリアに必ずついて回るのが、「宙組初代トップスター」の肩書きだ。1998年、当時の月組で2番手だった彼女は65年ぶりの新組のトップとして異動。『エリザベート』『激情』といったヒット作も残し、2000年の退団までトップを務めた。

 しかし、その華やかな日々の裏では、見えない戦いを続けていた。