少年隊として『仮面舞踏会』でデビュー。以後ヒットを連発する一方、俳優としても多くの作品に出演する錦織一清さん。現在は舞台演出家として活躍する一方音楽活動も展開する彼のTHE CHANGEとはーー。【第1回/全2回】
昨年5月に還暦を迎えました。
55歳のとき、43年間所属した事務所から独立したのですが、その後は30代から始めた舞台の演出を続ける一方、高校の同級生だったパパイヤ鈴木くんとのユニット『FunkyDiamond18』として3枚のアルバムを制作するなど音楽活動も展開しています。ソロでも楽曲を発表していて、今年は61歳の誕生日にカバーアルバム第2弾として、大好きなブルースを歌った『Bluestyle Collection』をリリースしました。
個人で活動を始めたときは不安もありましたけど、多くの仲間やファンの皆さんに支えられて、今はやりたいことができる環境にあります。ありがたいことに、僕が演出した舞台をご覧になったプロデューサーさんからお話をいただいて、映画監督としてデビューすることも決定しました。高校のダンス部を舞台に、白血病になったヒロインのために大会に挑む少年の奮闘を描いた『僕は瞳に恋してる』という作品で、2028年に公開予定です。難病がテーマではありますが、若者たちのエネルギーに満ちた、人情味あふれる映画にしたいと思っています。
その映画で脚本を担当してくださるのは、これまで多くの舞台作品を一緒に作ってきた羽原大介さん。映画『パッチギ!』『フラガール』など、あまたのヒット作を手がけてこられた羽原さんはひとつ年上で、先日食事をしたとき「お互いに60代、とがりながら好きな仕事ができるのはラスト10イヤーズだよ」と言われました。会社勤めの方は定年を迎えて悠々自適の生活に入る年代かもしれませんが、僕らには定年がありません。特に舞台は年を重ねたほうが表現の幅が広がるので、とがりながらも悠々自適な仕事の仕方ができればと考えています。