1979年に芸能界デビュー後、 映画『海潮音』(80)で女優としてスタートを切り、同時期に『四季・奈津子』(80)で映画初主演し注目を集めた烏丸せつこ。以降、CM、ドラマ、映画など幅広く活動し、主演映画『八月の杜』の公開を控える彼女のTHE CHANGEとはーー。【第1回/全2回】
もともと俳優になりたいなんて、全然思ってなかったんですよね。学生時代に地元の名古屋でギャラのいいエキストラをやっていたら、当時籍を置いていた事務所から「ちょっと東京へ行ってやってみないか」と誘われたのが始まり。それで、いろいろオーディションを受けたりしていたんです。NHKの朝ドラを受けたこともあった。身長も156センチしかないし、受かるわけないじゃんって思っていたんですけど、最終選考まで残ったんですよ。
そのうち『海潮音』(1980年)という映画の話をいただき、出演が決まりました。荻野目慶子ちゃんが主演でしたね。その後、クラリオンガール(6代目)も決まって、『四季・奈津子』(80年)、『マノン』(81年)、『駅 STATION』(81年)と、立て続けに映画に出演させてもらいました。
でも私は、最初にも言ったように俳優になるつもりはなかったから、なんか行きがかり上ズルズルとやっているような感じでした。台本をもらって、読んで、どうしようかなって……。考えあぐねているうちに、いつの間にか現場にいる、当時はそんな感じだったかな。
1982年に結婚したタイミングで一度仕事を休んだ……というか、あの頃は一回作品を撮り終えるたびに辞めたいって思っていたんです。別に、やり切ったというんじゃないです。「何してたんだろう」って反省したり、「芝居って何だろう」って考えていることが多かった。結論としては、何も分からないから、私には役者は無理なんじゃないかなって。でも、しばらくすると、次の作品の台本が来る。それを読み進めていくうちに「やってみようか」という気持ちになって……。その繰り返しでした。だから私の中には、役者に対しての意欲的なものはあまりなかったんです。