「歩けて暮らせるのは、もう奇跡」「一日、一瞬の価値の重みを深く感じるようになりました」
入院中はコロナ禍だったので、面会はNG。読みたい本を読み、バラエティ番組や見たかった映画を見て、ブログを書き、のんびりと充実した時間を送りました。バラエティではかまいたちさんとか千鳥さんとかの番組をよく見ていて、笑って暮らしてました。やっぱりエンタメの力って大きいなって改めて感じました。救われるし、時間を豊かにしてくれますよね。
一方で、患者になって初めてわかったことがたくさんあります。大事なのは、「自分の体に責任を持つ」こと。先生に丸投げしない。主治医は自分。自分でも調べて、先生とよく話し合いすることが、病気に立ち向かう第一歩です。
私は前回の記事でもお話したとおり化学放射線療法にしましたが、ひょっとしたら何年か経って、「あの時手術しとけばよかったな」と思うかもしれない。でも、仮にそう思ったとしも、自分が選んだ道の結果です。
これが、自分の意思がなく先生にお任せしちゃっていると、万が一それが自分の思い通りにならなかった時に、先生のせいにしたくなります。自分の身体のことなのに、それではダメですよね。私の場合、治療法はもちろん、たとえば薬がどういうふうに自分に反応するかをメモして先生に提出したり、薬剤師さんに話を聞いたりしていました。
がんを公表すると、こういうのがいいよ、ああいうのがいいよ、という情報を教えてくれる方もたくさんいました。ただ私は治療は自分で選んでいこうと思っていましたから、「ありがとう、気持ちだけいただく」と言って。基本的に標準治療をやっていくと決めていました。
がんを告知されて、「なぜ自分が」と思ったことは事実です。自分の生活に、もっとも遠いところにあるものと思っていた。でも、病院に行くと、来ている患者の方はみんなどこかしら、何かしらのがんなんですよね。私の行っていた病院は、外来患者数が1日1800人なんですって。その1800人、全員が「がん」なんですよ。そう思うと、何も自分1人の話じゃない。がんは、全然特殊な病気ではないんです。
ただ闘病を経て、元気になったらより丁寧に生きなきゃなとは思いました。やりたいこと、やってなかったことをやり、行きたいところに行き、会いたい人に会う。朝起きられて、ご飯を食べられて、歩けて暮らせるのは、もう奇跡ですよね。一日、一瞬の価値の重みを深く感じるようになりました。
(つづく)
■個展「~この桜は散りません~ 秋野暢子と希望の輪展」
【銀座三越】
2026年9月9日(水)~9月14日(月)
銀座三越 本館7階 ギャラリー
10:00~20:00 ※最終日は17:00まで
秋野暢子 在廊予定/全日 11:00~17:00
【伊勢・おかげ横丁】
2026年11月19日(木)~11月29日(日)
おかげ横丁 ART and CULTURE 山徳
9:30~17:00
秋野暢子 在廊予定/11月19日(木)~23日(月)営業時間内予定
【星ヶ丘三越】
2026年12月2日(水)~12月8日(火)
星ヶ丘三越 8階 催物会場
10:00~20:00 ※最終日は16:00まで
秋野暢子 在廊予定/12月2日(水)~6日(日)11:00~17:00予定
※各会場とも、土・日・祝日の13:00よりトークショー&サイン会を予定。
※都合により、営業時間・秋野暢子の在廊日時等が変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください。