春の東北大会決勝で逆転負け…「あの悔しさがあったから」夏の甲子園を勝ち取れた“大きな転機”
この試合は5回まで聖光学院が6対0でリードするワンサイドゲーム。仙台育英は6回と7回の攻撃で同点に追いついて接戦に持ち込むが、最終回に3点を奪われて逆転負けしている。
「秋の東北大会は準々決勝で、春の東北大会は決勝で、どちらも聖光学院に負けているんです。特に春は5回まで聖光学院のワンサイドゲーム。終盤で自分たちが冬の間に積み上げてきたものを出せたんですけど、最終的には逆転されて負けました。
ただ、そこで悔しい思いをしたからこそ、夏の大会では持ち味の“つなぐ攻撃”がうまくいって、甲子園出場を勝ち取れたんだと思います。その点では、チームにとって大きな転機でした」
選手とともに戦ってきた星さん。そんな星さんにとって、選手たちはどう映っているのだろうか?
「ひと言で言うと、かっこいいです。熱いプレーとか一球にかける思いとか、プレーヤーとしてかっこいいと思うところももちろんあります。でも、それ以外の何気ない日々や、自分でルーティンを持ってやり込んで野球に向き合う姿が胸に来ます。
あとは、たとえメンバーに選ばれなくても、データ分析や練習のサポート・応援とか、それぞれの立場でそれぞれの場所で戦っている姿は、やっぱりかっこいいです。
みんな入部したときは、自分がマウンドや打席に立って優勝に導くんだって考えていたと思うんです。その夢が叶わなくても、チームのために頑張ってくれる──。葛藤もあると思いますし、簡単にできることではないと思うんです。サポートする側に回わっても、勝利のために戦い抜いてくれるというのは、すごく強いなって思うし尊敬します」
メンバーであろうとなかろうと、選手がみんなでひとつになって苦難を乗り越え、勝利へ突き進む。仙台育英野球部の強さの秘密は、そこにあるのかもしれない。
(つづく)