自然にふつふつと怒りが湧いてくる

 安達さん演じる麻矢は大手デベロッパー勤務。結婚をしたことと、女であることがキャリアアップの妨げだと感じている。ある日、麻矢の夫・光博(竹財輝之助)の不倫が発覚。口論の末、光博は姿を消してしまう。さらに時を同じくして、夫・哲也(塚本高史)のモラハラに悩んでいた友里香から「夫を殺しちゃった...!」と連絡が...。女性3人組命がけの人生リスタート劇が開幕する。

磯山「物語が転がっていくきっかけが友里香と夫の哲也なんですけど、哲也は嫌な奴で。自然にふつふつと怒りが湧いてくる(笑)。その部分ではお芝居する上では有難いですよね。そんな夫にもなかなか面白いこと起きてそれがきっかけで変わっちゃうんですよね」

相武「そういう意味では友里香はキャラ的にダメ男製造機みたいなところがあるんです」

磯山「それはありますね。現実にもダメンズを生み出しちゃう女性って結構いると思います。友里香は他の二人とは違って専業主婦で最初から子供がいるという設定なので、その部分ではプライベートで私自身はまだ経験がないんですけど、やっぱり強く言われると何も言えなくなるとか、相手に合わせてしまえば、この場が収まるんだったら、自分を出さないでいよう、それで関係性がどんどん悪化していく……という部分は共感できるんです」

安達「麻矢は結婚しているけど子供がいないんです。でも、夫は子供を望んでいた時期があったけど、その時麻矢は自分のキャリアを優先していたというのがあり、そのことが尾を引いていくことになる。実際、私は結婚も出産の経験もあるので、女性が子育てをして働くということの難しさみたいなものに今現在も直面する機会がたくさんあって、もうちょっと仕事頑張りたいなって。だから、その気持ちはすごく解る……というのを感じながら撮影しています」

相武「私の場合は璃子に共感する部分はほぼなくて(笑)。でも、3人で集まって話をするところは、意識して演じようって思わなくても出来上がっていくので、3人だったらこうなるだろうなって考えずに、女性全員が“うん、わかるわかる”って自然に盛り上がっていく感じは理解できます」

 昔からの親友のように話が弾み、息もぴったりな3人。彼女たちが学時代の友人を演じ、トリプル主演するドラマ『夫よ、死んでくれないか』ではどんな演技をみせてくれるのだろうか。期待せずにはいられない。