昨年40周年を迎えた劇団「WAHAHA本舗」の旗揚げメンバーであり、自身もベテランとなったいまも「マチャミ」の愛称で親しまれる俳優、タレント、コメディエンヌの久本雅美。ジャンルの垣根を越えて縦横無尽に走り続け、今年は自身“初”となるホームドラマ舞台にも主演している。そんな久本さんのTHE CHANGEとは――。【第4回/全4回】

久本雅美 撮影/有坂政晴

 現在、主演舞台『花嫁 〜娘からの花束〜』に立つ久本さんの、役者としてのスタートは、付き合いでたまたま観た「劇団東京ヴォードヴィルショー」で舞台と出会ったことだった。感動して上京し、見事、その劇団東京ヴォードヴィルショーに入団した久本さんは、1984年、仲間たちとWAHAHA本舗を旗揚げすることになる。

「私にとって上京もチェンジでしたが、WAHAHA本舗設立もチェンジでした。決断自体が大きなチェンジ。『劇団東京ヴォードヴィルショー』に3年間在籍して、若手公演もやらせていただいていくなかで、先輩たちと自分たちとでやりたい笑いの方向性が違ってきたんです。先輩たちは、“役者としてどう生きるか”みたいなことを考えていたんですけど、私たちはまだひよっこだったこともあるし、“面白いことはなんでもやろうよ!”という感じでした」

※WAHAHA本舗・・・1984年設立の劇団兼芸能事務所。同時期に劇団東京ヴォードヴィルショーに所属していた演出家の喰始(たべ はじめ)、佐藤正宏、柴田理恵らとともに旗揚げ。