今年77歳の喜寿を迎え、改めて“老い”と向かい合うようになったという武田鉄矢さん。人生の謎は「今の自分の性格はどのようにしてできあがったのか」という疑問。これまでも“本の中に疑問を解くカギ”を見つけてきたという武田さんの原点は、小学生のときに出会ったある本でした――。

武田鉄矢 撮影/河村正和

 今改めて人生を振り返ってみて、「なぜこの性格になったのか?」と、最近は自分自身が謎に思えてきます。

 そんな自分に“ヘンなところ”があることに気づいたのが小学校の高学年になった頃。

 実は私、“学力不振児”だったんですよ。今でも覚えてるけど、「面積」の意味が分からなかったんです。「“縦×横”で何でそれが面積になるんだろう?」って、そんなことが分からない。スタジオジブリのアニメ(『おもひでぽろぽろ』)に出てきてドキッとしたんだけど、「何で分数の割り算はひっくり返してかけるのか」とか、そういう疑問がどんどん湧いてくる。

 ものすごく成績が悪くて、学校の通信簿でも先生から指摘されたことがあって、「ボーっとしてるお子さんです」って書かれた。母ちゃんが切なそうにそれを読んでたのをまだ覚えています。それが小学校2年生ぐらい。

 そんな私が5年生ぐらいになったらずる賢い子になってね。典型的な“3学期の学級委員”ってやつです。