1971年に演劇活動を始め、1980年代から独自のスタイルで“一人芝居”を確立。1981年に『お笑いスター誕生!!』で金賞を受賞し一気に知名度を上げたイッセー尾形さん。「年齢を重ねてきたからこそできる表現がある」と語る彼のTHE CHANGEとはーー。【第1回/全2回】
僕はもともと九州、福岡の出身。子どもの頃は漫画少年でした。手塚治虫さんや、ちばてつやさん、『鉄人28号』の横山光輝さんとかね。テレビも大好きで、西部劇の『ララミー牧場』だったり、 『コンバット!』だったり。特に外国の戦闘ものに夢中でした。漫画でもドラマでも、超人的なことに憧れていたんです。なんで好きかという理由はなくて、とにかく面白かった。バンバン、ガンガン、ボコボコ(笑)。ただそれだけ。「なんとかごっこ」みたいなものも、ずっとやっていました。ヒーローごっこに始まって、まあ今もやっているわけですよ。今は普通の人ごっこですけどね。
漫画家になりたいと思った時期もあって、小学生の頃です。ただ困ったことに、漫画というのは、キャラクターの顔を統一して描かなきゃいけない。それが嫌で(苦笑)。僕に漫画家は向いていなかった。絵ならイラストのほうが性に合っていて、今も描いています。去年の12月に出した『イッセーエッセー』というエッセイ本にも、自分で絵を載せています。
絵は高校の頃の担任が美術の先生でね。個性的な人で、自分の美術室にこもって自分の絵だけ描いているような人でした。授業もそこそこに、ひたすら自分の作品を作っているんです。そういう先生で、ものすごく憧れていました。それで自分も美術の先生になりたいと思って、美術大を目指したんです。でも失敗。