42歳でお笑い芸人としてデビューした元官僚芸人まつもとさんは、霞が関でキャリア官僚として働いたのち、民間コンサル会社への転職を経て芸人になった異色の経歴の持ち主だ。その経歴を生かした時事ネタを得意とし、M-1グランプリ2025では3回戦進出を果たした。誰もが羨むような超エリートキャリアから、まったく毛色の異なる笑いの世界に飛び込んだ背景には、どんな心境の「CHANGE」があったのか。【第1回/全3回】
2005年に総務省に入省してから9年間ほど、いわゆるキャリア官僚と呼ばれる仕事をしていました。その間、財務省や内閣官房、岩手県庁などにも出向したりしたんですけど、霞が関って労働環境がすごくブラックなんですよ。よく「公務員は9時―5時だからいいよね」なんて言われるんですが、世間のイメージとは違う「9時―5時」で、国会会期中は「朝9時から翌朝5時」みたいな感覚です。だから、「こんなところでずっと働いていけるのかな、心と体が持つのかな」ってことはわりと早い段階から感じていて、辞めるタイミングを探るというのか、思い悩んでいましたね。