「希望を失っちゃダメだ」次世代を担う若者へのメッセージ「僕も残り少ない時間、この国を良くするために…」

 ジャーナリストとして数々のタブーに挑んだ田原さんは、私生活も波乱万丈だ。1人目の妻は1983年に、2人目の妻も2004年にそれぞれがんで他界。しかし、田原氏は前向きに生き、92歳の今も“恋愛”を楽しんでいるという。

「2人目の妻を亡くしてから、幼馴染と再会して交際し始めた。といっても、プラトニックな関係だけどね。ついこの間も一緒に食事をしたよ」

 公私にわたって様々経験をしてきた田原氏。92歳となった今、これからの日本を生きる世代に残したいメッセージは──。

「希望を失っちゃダメだ。希望というのは、“この国をどう変えられるか”ということ。みんな、自分の意見を言うとパージされて役職に就けなくなるのを恐れているけど、若い人はもっと野心を持っていい。それと、日本はようやく女性の総理大臣が誕生したけど、政治家にかぎらず、女性にはさらに活躍してほしい。僕も残り少ない時間、この国を良くするために議論する」

田原総一朗 撮影/冨田望

──田原さんが自由に思ったことを言える原動力は何なのでしょう。

「何の役職にもついていないから。僕は社員ですらないから、誰の顔色もうかがう必要がない。お金や地位で“貸し借り”ができてしまうと、言論の自由が損なわれる。何にも従属しないで、独立していることが一番強いんだ。
 いまはSNSの時代で批判も浴びやすいけど、発言が炎上して殺されるなら、それはそれで構わないと思ってる。言いたいことを言えず、やりたいことができないんだったら、生きている意味なんてないよ。相手が総理でも幹事長でも、とにかく言いたいことをガンガン言うし、批判なんて恐れない。だから、若い人たちもやりたいことをやろう」

 炎上すらも「面白いじゃない(笑)」と笑い飛ばす。落ち込んでいる時間すらもったいないのだ。次回は、田原氏が“人生最大の出来事”に挙げる敗戦と平和への思いに迫る。

(つづく)