1979年に芸能界デビュー後、 映画『海潮音』(1980年)で女優としてスタートを切り、同時期に『四季・奈津子』(80年)で映画初主演し注目を集めた烏丸せつこ。以降、CM、ドラマ、映画など幅広く活動し、主演映画『八月の杜』の公開を控える彼女のTHE CHANGEとはーー。【第2回/全2回】
次の大きな仕事といったら、世間的にはNHKの朝ドラ『スカーレット』(2020年)でしょうけど、私的にはテレビドラマは向いてなかった。というのも、スタジオでの撮り方が性に合わなかったんです。カメラ位置が決まっていて、俳優の動きもそれに合わせるみたいなのが。それだと感情が付いていかないんです。私としてはもっと自由に動きたい、カメラがそれに付いてきてよって感じだったので。朝ドラというのは、まさに“テレビ”の仕事じゃないですか。段取りとかが多いから、お芝居をやるにしても感情も何もないんですよ。あんな所で何の芝居を見せろっていうのか、私には分からなかったですね。
それにしても最近のテレビって、ニュースを見ても偏向報道ばかり。だからテレビは一切見ていないです。だって、みんな嘘ばっかり言っているじゃないですか。ユーチューブのほうがまだいいですよね。だから今後はテレビの仕事は二度とやるつもりはないですね(笑)。やっぱり映画の現場が好きというか、私の性分には合っているんだと思います。
今回、主演を務めさせてもらった映画『八月の杜』は、太平洋戦争の東京大空襲を題材にしていますけど、いわゆる戦争映画ではないんです。戦争で運命が大きく変わった女性の話です。私が演じた“文”という女性は、戦争がきっかけで長いこと苦労してきたから強くなった……という感じ。アメリカ軍のキャンプにいたからタバコも吸うし、英語もしゃべる。劇中でも英語のセリフがあるんですけど、もともと台本にはなかった。急遽決まったんです。帰国子女の助監督がいたので、その人に付きっきりで教えてもらいましたよ。