父は俳優で司会者の高島忠夫、母は女優でタレントの寿美花代、兄は俳優の髙嶋政宏。ドラマや映画、舞台などで活躍し、人気を博す髙嶋政伸のTHE CHANGEとはーー。【第1回/全2回】

髙嶋政伸 撮影/有坂政晴

 僕の幼少期の思い出は、すべて旅の思い出です。両親が『ごちそうさま』という番組をやっていて、月に2、3週間も日本中を回りながら公開収録をしていたんです。父が飛行機嫌いだったので全部電車。だから思い出というと、車窓の風景や、電車で食べたお弁当、駅のそばやうどん。家族でずっと旅をしている、という感じでした。

 ゲストで出演されていた、てんぷくトリオさん、由利徹さん、泉ピン子さん、といった大スターの方々とみんなで移動するんです。喜劇人の方々は、ふだんものすごく知的でカッコいい。子供心に憧れました。伊東四朗さんもそう。うちの子供が生まれたときに椅子を贈ってくださったりして、ずっと芸能界の父のような方です。

 現場のスタッフさんには「勉強しろ」とか「知らないうちにどっか行くんじゃない」とゴツンとやられたり。『ごちそうさま』のロケには、ちゃんと叱ってくださる方がいて、今思うと、とてもありがたかったし、勉強させてもらいました。

 旅行に関しては、後に母から聞いて驚いた思い出もたくさんあります。子どもの頃、ホテルオークラのプールで、メガネをかけた外国人男性の横で一緒に泳いだり、その息子さんと遊んだりしたことがあるんですけど、その人というのが、実はジョン・レノンだった、と言うんです。となると息子さんはショーン・レノンですよね。

 父は「ビートルズによってあらゆるメロディが作られた」なんて言っていたんですよ。それなら写真くらい撮っておいてほしかった。2年続けて夏に会っていたのに。でも母にとっては、ただの眼鏡の青年だったんですよ(笑)。