1981年にクールスRCの新規ボーカルとなり、以降、いくつかのバンドを経て‘97年にクレイジーケンバンドを結成。『タイガー&ドラゴン』がドラマで使用されたことで知名度を一気に上げ、今も精力的に活動する横山剣さんのTHE CHANGEに迫るーー。【第1回/全2回】
ぼくらが子どもの頃はテレビの歌番組がいっぱいあって、お茶の間に音楽があふれていました。
『ロッテ歌のアルバム』『シャボン玉ホリデー』『歌のグランプリ』……意識的に「この曲、好き」と思ったのは、たぶんピンキーとキラーズの『恋の季節』。いしだあゆみさんの『ブルー・ライト・ヨコハマ』も好きだったなぁ。ザ・ゴールデン・カップスみたいな、洋楽の影響を受けている曲からド演歌まで、とにかくなんでも聞いていました。
そのうち、自分の頭の中でオリジナルの音楽が鳴り始めて、それをテープレコーダーに吹き込むようになりました。作曲をはじめたというよりも、勝手に鳴る音楽を“出す”って感じで。
しばらくは、どんどん録音しては自分だけで楽しんでいたんですけど、中学3年生の夏休みの課題が「何でもいいからモノを作れ」っていうもので、だったら曲を作ろうと張り切ったものの、その場合は譜面にして提出しなきゃならないらしい。ところがぼくは、楽譜の読み書きができない。うーん、困ったな……と思っていたら、ピアノが得意な同級生のミツイさんという女の子が「譜面に起こしてあげるよ」と、ぼくが一本指で弾くメロディーを採譜してくれ、無事に提出することができました。そうしたら、担任の先生が怒るんですよ。「これ、本当におまえが作ったのか? 嘘つくな!」って(笑)。いやもう、最高の褒め言葉ですよね。それくらいよくできてたってことだから。