まあ刑務所は二度と御免ですね
殺人未遂とか、強盗とかいう連中に混ざって「お前何した」と問われて「駐車違反です」と言えば、笑われて馬鹿にされましたよ。朝食の後に屋上を隊列で歩いて、夕方からは自由時間。そこでバックギャモン(西洋すごろく)をする連中を見て、「キミたち下手だよ」と説教するうちに「先生」呼ばわりされることに。男同士の巣窟で、まさかの関係は断りましたが、まあ刑務所は二度と御免ですね。
書店「エグザイルス」も評判になり、カンタス航空の宣伝ナレーションとか、仕事も舞い込んできました。
評判になるには、自分が信用されるしかありません。多くの人と知り合って、自分のホンネと、お客さんのホンネで語り合って、次の仕事も、映画も、不動産も、話は舞い込んでくるんです。それをできる範囲で応答していれば、仕事や人間関係はつながっていく。この積み重ねが自分の人生だったのですね。先の映画の編集で1988年に日本に戻ると、ちょうど開局したばかりのFM局、J-WAVEからDJをやらないかという話を受けました。これが、人生で一番長く関わることになる仕事の始まりです。同じように日本に戻ってから、バックギャモンの国内組織に参加して、確か92年に下北沢で行われたイベントで優勝できたんですね、賞金30万円。仕事のスタート前の生活はキツキツで、ありがたい生活費になったものです。
現在はJFN/InterFMで、平日の午前11時から2時間の生放送番組 『Otona no RadioAlexandria』のDJを務めています。2017年から続くこの番組で、人生の経験を語り、60年代のビートルズやローリング・ストーンズ、ジミ・ヘンドリックスなどを中心に、70、80年代の洋楽ロックもかけています。まさに大人向けの「サードプレイス」(職場と家庭の次の空間)となるような番組ですね。若い人へは、人生一度は放浪者になって、世界をさ迷う時期があったほうが、楽しみが湧きますよ、と伝えたいです。
ロバート・ハリス
1948年、横浜生まれ。高校時代から国内、海外をヒッチハイクで旅する。大学卒業後、東南アジアを放浪。バリ島で1年を過ごしたのち、オーストラリアに渡り、1988年まで16年滞在。シドニーで書店兼画廊「エグザイルス」を経営する。また、映画、テレビなどの製作スタッフとしても活躍。帰国後、92年よりJ-WAVEのナビゲーター(現在は終了)。現在、作家としても活躍。独自の生き方や世界観が若者やアーティストからも熱く支持されている。著書に『エグザイルス』『ワイルドサイドを歩け』『人生100のリスト』『JJ横浜ダイアリーズ』などがある。
『Otona no Radio Alexandria』
ロバート・ハリスが送る、プレミアム世代へ向けた文化情報発信番組。心躍る懐かしの音楽とともに、好奇心をくすぐる雑談を添えて、“様々な生き方”のヒントを共有していきます。JFN系列/InterFM 全国24局ネット番組
毎週月曜~金曜 生放送 11時00分~12時55分
※11時~11時30分はInterFMのみ。11時30分からは全国ネット